第53話『動産の評価方法』 ~現金・預金・株式の評価~

今回のテーマは「動産の評価方法」です。

 

動産とは

相続財産における動産とは主に現金や預貯金、株式が含まれます。

いずれも亡くなったの名義のものは「プラスの財産」として、相続税の課税対象となります。

それでは、それぞれの評価方法についてみていきましょう。

 

1.現金の評価方法

現金は、その金額がそのまま評価金額なります。

「100万円は100万円」です。

とてもシンプルですね。

 

2.預貯金の評価方法

預貯金は「普通預金」と「定期預金」で方法が少し異なります。

 

「普通預金」は、預入残高がそのまま評価金額となります。

 

「定期預金」は、預入残高に利子を加え、さらに利子に対する所得税を差し引いた金額が評価金額となります。

計算式は「残高 + 利子 - 利子に対する所得税」となります。

 

余談ですが、「預金」と「貯金」の違いを知っていますか?

答えはお金を預ける金融機関の違いです。

「預金」は銀行や信用金庫、信用組合に預けたお金のこといいます。

「貯金」はゆうちょ銀行やJAに預けたお金を指します。

 

3.株式の評価方法

株式の評価方法は少し複雑です。

ここでは「上場している株式」を前提に解説していきます。

 

株式の評価額は原則「故人の死亡日の終値」基準とします。

つまり、「故人の死亡日の終値 × 保有株式数」で算出されます。

 

ただし、上記の計算方法で算出した結果、次の3つの算出結果と比べて評価金額が大きくなったときは、最も小さいもの最終的な評価金額とします。

1.故人の死亡月の毎日の終値の平均額

2.故人の死亡前月の毎日の終値の平均額

3.故人の死亡前々月の毎日の終値の平均額

つまり、4つの計算結果、一番低い評価が株式の評価金額となるということです

 

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