第80話『相続税の物納』 ~納税の最終手段~

 

今回のテーマは「相続税の物納」です。

 

 

物納とは

相続税は金銭で納税することが原則ですがによってもなお、金銭で納めることができない部分については相続財産からの物納による納税が認められています。

 

つまり「金銭で納めることができる分は最大限金銭で納めてください」という考え方が基本となっています。

 

 

物納が認められる財産

物納する財産は「何でもいい」という訳にいきません。

 

以下のとおり、国税局によってあらかじめ納が認められている財産の種類と順位が決められていますので注意が必要です。

 

1位:国債、地方債、不動産、船舶

2位:社債、株式、証券投資信託または貸付信託の受益証券

3位:動産

※すべて日本国内にあるものに限られます

 

 

管理処分不適格財産

先ほど、物納が認められる財産について挙げましたが、これも「何でもいい」という訳ではなく、特に不動産においては、物納が認められない場合が多々あります。

 

次のような不動産は物納が認められていませんので、注意してください。

・担保がついている不動産
・境界が明らかでない不動産
・借主が分からない借地
・各種権利について争いがある不動産
・2人以上の共有名義になっている不動産
・管理処分費が納税額より高い不動産

 

これら以外にも物納が認められていない不動産がありますので、詳しくは国税庁のホームページ 「3 管理処分不適格財産及び物納後財産」をご覧ください。

 

 

物納劣後財産

言葉は難しいですが、簡単にいうと「他に物納に適した財産がない場合は物納を認めますよ」という財産です。

 

具体的には以下のようなものがあります。

・納税者が現に住んでいる建物や土地
・地上権や地役権などが設定されている土地
・法令に違反して建築された建物とその土地
・道路に2メートル以上接していない土地
・建物の建築をすることができない土地
・事故物件

 

物納劣後財産は上記以外のものもありますので詳しくは上記の国税庁ホームページをご覧ください。

 

 

物納の注意点

不動産を物納した場合の評価額はどのように算定されるのでしょうか。

 

実は、相続財産の評価方法によって求めた価額(路線価や補正後の評価額)を使うことになります。

 

つまり、一般的な価格より低い評価額となるケースがほとんどです。

 

また「小規模宅地の特例」が適用できる土地については、特例適用後のものが評価額となりますので、評価はかなり低くなってしまいます。

 

効率よく納税するためには、一度不動産を却して、現金で納税した方がいい場合もありますので、事前によーーーくシミュレーションをなさってください。

 

 

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