今回のテーマは「家族信託の注意点」です。
これまで家族信託のメリットをお伝えしましたが、一方で注意点もいくつかあります。
今回は家族信託における注意点を紹介したいと思います。
家族信託の注意点
1.財産を自由に処分できない
家族信託の契約によって、信託財産の所有者の名義は受託者に変更されますが、受託者自身はこの信託財産を好き勝手に処分することができません。
あくまでも、受益者のために管理・処分することを任されたにすぎず、信託契約の内容に背いた行為をすることはできませんので注意してください。
2.当事者の死亡による信託の強制終了
第100話で当事者の死亡の際のルールを解説しましたが、特に注意しなければならないのが『受託者の死亡』のケースです。
受託者が死亡した場合は、早急に次の受託者を選んだり、裁判所に申立てをして選んでもらったりしなければなりません。
もしも、受託者不在のまま1年が経過してしまうと、信託契約は強制的に終了となってしまいます。
3.信託内容の設定
信託契約の内容については、できる限り先のことまで考えて具体的に決めておいた方がいいでしょう。
ただし、あまりにも先のことまでを今のうちに決めてしまうと、かえって財産の管理に支障が生じてしまうおそれがあります。
家族構成が変わることも十分に考えられるでしょう…
実際に実現可能な範囲において、将来のことを考えるようにしましょう。
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