今回のテーマは「遺言書とその効力」です。
遺言書といえば、相続のなかでも比較的よく耳にする言葉ではないでしょうか。
今回は改めて遺言書のもっている力について解説したいと思います。
遺言書とは
自分の死後、財産の処分の方法や身分に関する法律関係について故人の意思表示を記したものです。
遺言は財産や権利の名義を変更させるなど、きわめて大事なものであるため、その書式は法律によって厳しく決められています。
決められた以外の書式で書かれた遺言は無効となるケースもありますので注意が必要です。
ちなみに、遺言を書いた人を『遺言者』といいます。
遺言書の効力
遺言は、遺言者が亡くなったときにその効力が発生します。
遺言を書くことの最大の目的は、自身の財産を相続人に円滑に相続させ、相続人同士による遺産をめぐる争いを未然に防ぐことです。
そのため、遺産分割においては法律で決められた法定相続分に縛られることなく、遺言を書くことでそれぞれの相続分を変更することができるようになっています。
「法定相続分の変更」は遺言の最大の効力といえるでしょう。