第40話『遺言の撤回』 ~一度作成した遺言を書き直したいとき~

 

今回のテーマは「遺言の撤回」です。

 

遺言書はいつでも自由に撤回して作り直すことできます。

今回は遺言書の撤回の方法と注意点を紹介したと思います。

 

 

遺言の撤回の方法

遺言の撤回は次の5つの方法があります。

①前の遺言を撤回する旨の遺言をする

②前の遺言に抵触する内容の遺言をする

③前の遺言に抵触する生前処分をする

④遺言書を破棄する

⑤遺贈の目的物を破棄する

 

それぞれについて、もう少し掘り下げて解説したいと思います。

 

1.前の遺言を撤回する旨の遺言をする

新しい遺言書のなかに、前に書いた内容を撤回する旨を書くことで、古い遺言書の内容を撤回することができます。

遺言書に書くべき事柄についてアドバイスが欲しい場合

 

2.前の遺言に抵触する内容の遺言をする

前の遺言と矛盾することを書きます。

矛盾する内容は、新しい方の遺言書に記載されいることが優先されますので、古い内容を撤することと同じ効果があります。

 

【例】

前の遺言「家を長男に相続させる」

新しい遺言「家を次男に相続させる」

 

この場合、同じ家を相続させる相手が矛盾しています。

このときは、新しい遺言書が優先され、古い言書は撤回されたことになります。

したがって、この場合は次男が不動産を相続すことになりそうです。

遺言書に書くべき事柄についてアドバイスが欲しい場合

 

3.前の遺言に抵触する生前処分をする

遺言者が生前に遺言の内容と矛盾する行為をしときは、遺言書の内容は撤回したとみなされます。

 

【例】

遺言書には「株式を全部長男に相続させる」と書いていたのに、遺言者が生前にその株式をべて売却した場合、遺言に書いた内容は撤回れたこととなり、長男は相続できません。

 

4.遺言書を破棄する

遺言者が故意に遺言書を破るなど破棄した場合は、破棄した部分について遺言を撤回したものとみなされます。

 

5.遺贈の目的物を破棄する

遺言者が故意に遺贈の目的物を破棄したときは、その遺贈を撤回したものとみなされます。

 

 

 

遺言の撤回の注意点

1.遺言の方式に従わないと無効

遺言の撤回は、遺言のルールにしたがって書かなければ無効となります。

特に自筆証書遺言を遺す場合には注意してください。

自筆証書遺言の書き方を知りたい場合

 

2.遺言の種類は異なってもOK

撤回の遺言の種類は決まっていません。

自筆証書遺言でもかまいませんし、公正証書でもかまいません。

公正証書遺言を自筆証書遺言で撤回すること可能です。

自筆証書遺言の書き方を知りたい場合

公正証書遺言を作成したい場合

 

3.遺言者は撤回の権利を放棄できない

遺言の撤回は権利の一つですが、この権利は前に放棄することができません。

 

もし事前に撤回の放棄を認めてしまうと、放棄した後に気が変わって、前に書いた遺言書を回したいと思っても、それができずに遺言者意思を尊重できないためです。

 

 

遺言の撤回は遺言者の意思を最後まで尊重するよう、さまざまなカタチで行うことが認められています。

 

かといって、相続人が詐欺や強迫によって、無理やり遺言を撤回させることは、その撤回体が無効となりますので、けっしてなされないように…

 

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