第68話『小規模宅地の特例』 ~100坪以下の宅地は大幅減額~

 

今回のテーマは「小規模宅地の特例」です。

 

これまで、土地の評価の補正については微妙に上がったり下がったりするものをお伝えしてきましたが、『小規模宅地の特例』は、土地の評価がぐーーーんっと下がる制度です。

 

この制度に該当する土地をお持ちの方はぜひ最後までお読みください。

 

 

小規模宅地の特例とは

相続や遺贈によって、取得した居住用や事業用の土地について、被相続人と生計を一にしていた親族がその土地を引き続き利用する場、一定の面積までの評価を大幅に減額することができる制度です。

 

この制度は相続人の生活を保護することが目的で、莫大な相続税のために家や仕事場を売ることを避けるために設けられています。

 

この制度を適用した場合の評価の減額の割合なんと80%です。

つまり、1億円の土地が2,000万円の評価となるわけです。

 

 

特例を使うための要件

上限面積について

この制度を適用できる面積は下記のとおり、上限が設けられています。

事業用地:400㎡

住宅用地:330㎡

 

もし、この上限面積以上の土地を相続した場合、上記の面積分だけが特例の対象となります。

 

また、事業用地と住宅用地が同じ敷地内にある場合は、いずれの上限面積を越えない範囲で、最高730㎡まで特例の適用を受けることができます。

 

 

生計を一にしていた親族について

文字通り、一つ屋根の下で共に生活していた場合は特例の適用を受けられる可能性は高いですが、近年では「二世帯住宅」や被相続人の「老人ホームへの入所」などの事例も増えてきています。

 

「二世帯住宅」の場合も「老人ホーム」の場合も、全く特例を受けることができないわけではなく、一定の要件を満たせば適用を受けることができます。

 

本当に細かな要件になりますので、ここでの解説は割愛しますが、もし適用できるかどうか判断に迷うときは、一度お問い合わください。

 

 

特例を使う際の注意点

小規模宅地の特例の適用を受けるためには必ず相続税申告書を提出しなければなりません。

 

したがって、申告書の提出期限である「相続開始から10ヶ月」以内に遺産分割を終えておく必要があります。

 

と言っても遺産分割がスムーズにいかない場合もあるわけで、そのような場合に特例適用前の高い相続税を支払わなければならないというのも制度の目的から外れてしまいます。

 

そこで相続税の申告期限までに遺産分割が済んでいない土地については、申告期限から3年以内に分割されれば、この特例を適用を受けられることになりました。

 

もし遺産分割が長引いてしまったとしても3年の猶予があることを覚えておいてください。

 

 

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