今回のテーマは「間口狭小補正」です。
今回からは土地の評価が通常よりも低くなるケースについて解説をしていきたいと思います。
間口狭小補正とは
間口が狭い土地、すなわち道路に面している部分が狭い土地に適用される補正方法です。
間口が狭いと利便性が低いという判断になり、その分評価も低く補正されます。
間口狭小補正率を調べる
国税庁のホームページで調べることができます
上記リンク先の「付表6 間口狭小補正率表」をご覧ください
この表に書かれている0.80~1.00が補正率になります。
この表をみると、間口が狭いほど補正率の数値が小さくなり、評価額が低くなることが分かります。
参考:その他の土地の評価補正
側方路線影響(角地の評価補正)
二方路線影響(道路に挟まれた土地の評価補正)
三方路線影響(コの字型に道路に囲まれた土地の評価補正)
奥行長大補正(奥行が長い土地の評価補正)
がけ地補正(崖がある土地の評価補正)
不整形地補正(いびつな形の土地の評価補正)
評価の方法
実際に例題を使いながら、次の土地の評価額を計算してみましょう。
・普通住宅地区にある長方形の土地
・間口は6m、奥行は10m
・路線価は100千円
間口狭小補正の場合は路線価×奥行補正率×間口狭小補正率で土地の㎡単価を算出することができます。
では例題の数値をもとに補正率を探してみましょう。
奥行価格補正率
まず奥行価格補正率は、この土地の奥行は10mですので、1.00となります。
間口狭小補正率
間口狭小補正率は、この土地の間口は6mですので、0.97となります。
これを計算式に当てはめると
100千円×1.00×0.97=97千円
これがこの土地の㎡単価になります。
「間口がちょっと狭いから評価額は3%OFF」という感じですね。
最後に土地の面積を掛け合わせて全体の評価額を計算します。
97千円×6m×10m = 5,820,000円
まとめ
補正率表から読み取れることは普通住宅地区の場合、間口が8m未満の土地は評価が低くなり、それ以上ある土地は利便性が低いとは言えないため、減額の対象にならないということです。