民法第956条「相続財産の管理人の代理権の消滅」

 

民法第956条 相続財産の管理人の代理権の消滅

1項

相続財産の管理人の代理権は、相続人が相続の承認をした時に消滅する。

2項

前項の場合には、相続財産の管理人は、遅滞なく相続人に対して管理の計算をしなければならない。

 

意訳

1項

家庭裁判所によって選任された相続財産管理人は、相続人が相続を承認した時に代理人としての権限を失う

2項

相続人が相続を承認したことによって権限を失った相続財産管理人は、遅れることなく相続人に対して、これまでの管理に関して計算を行わなければならない

 

条文解説

1項

家庭裁判所によって選任された相続財産管理人が、その後に相続人が存在することが分かったことで管理人としての権限を失うタイミングについて書かれています。

条文によると「相続人が相続を承認した時」と書かれています。

つまり、単に相続人が見つかっただけではその相続人が相続を承認するのか放棄するのかは分かりませんので、この時点で管理人の権限を消滅させるのは早いということです。

もし相続放棄を選択すれば相続人が存在しない状況が継続する可能性が残ります。

そこで相続財産管理人が権限を失うタイミングは「相続人が相続を承認した時」と定められました。

 

2項

この条文では、相続人が相続を承認したことによって権限を失った相続財産管理人に対して、相続承認後すぐに管理中の収支などを計算して相続人に報告をしなければならない義務を課しています。

相続財産管理人の業務は、この計算結果を相続人に引き継いで終了となります。

 

 

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